謝罪と賠償

日本の皆さんお元気ですか?一年ぶりのご無沙汰です。アステカ人です!


今日もアステカ人のおしゃれ鉄板アイテム、ジャガー柄でキメてみました。やっぱり素敵な衣装を着ると気分が引き締まりますね!日本でも大阪の十三とか淡路、という地域に豹柄を好む年配の女性がたくさんいらっしゃるそうですが、アステカ人、なんだかとても親近感が湧きます!やっぱりいざと言う時にはジャガー柄ですね!わかります!


これであの娘とのディナーもばっちり


皆さん、今年はいかがお過ごしでしたか?もう今年は世界中で疫病が流行って大変でしたね。もうね、アステカ人本当に心配しました。だってアステカ人が大好きな太陽さんがこんなに頑張っているのに、世界ではこんな疫病が蔓延してしまって、、、アステカ人、スペイン人も嫌いですが疫病も嫌いです。スペイン人がくる前、アステカ人は太陽さんに生贄を捧げながらみんな健康に過ごしてたんですよ。それがスペイン人がなんかばっちい菌をあっちの国から持ってきたらしくって、もうあっという間にみんな病気になっちゃいまして。ほら、アステカって牛とか馬とかいなかったでしょ?だからあの辺の家畜から伝染する病気に免疫なかったんです。でもスペイン人はそういうばっちい菌の耐性があったからあの人たちは全然平気。ああもうスペイン人ほんと大っ嫌い、疫病も大っ嫌いです。


でもアステカ人、実は皆様に心からお詫びしないといけないことがあります。このブログをご覧になっている日本の皆様は覚えていらっしゃると思うんですけど、去年の今頃、アステカ人、ほんの出来心で弱った太陽さんに栄養を差し上げようと思って、血の滴るような真っ赤なクッキーにアステカの神の刻印を押して太陽さんにお供えしようと思ったんですけど


大失敗。


あの時、「今年の供儀に失敗しました来年はダメかもしれません」って言ってましたでしょ?

そしたら本当に世の中がダメになっちゃいました。


そして噂によると日本の笑いの神が常世に旅立たれたとか。笑の神がいないなんて、なんて寂しいのでしょう。多分アステカ人がとうもろこしの神様を失った時くらい悲しい。アステカ人、本当心の底から日本の皆様に謝りたい。


供儀に失敗してすいませんでしたああああああ(土下座)


まさかアステカ人、自分が軽い気分で始めた太陽さんへの供儀がこんな結果を引き起こすなんて全く考えていませんでした。だってたかだか赤い色したクッキーを作るのに失敗しただけだ、と思ってたんですよ。だってそうでしょ?日本の皆さんも日本の神様にお供えをしようと思ってお餅とか作った時に、よもぎと雑草を間違えて雑草餅をうっかり作ってしまった、ってなったとしても、さすがにそこで世界が滅びるとは思わないじゃないですか?自分の作ったクッキーに世界を滅ぼす鍵が潜んでいるなんて思わないじゃないですか?何?何なの?アステカ人の作ったクッキー、呪いか何かなの?



アステカ人、あれからちょっと反省して、「ああ、今年の生贄はいつもより大盛りにしないといけないなあ、、でも今戦争少ないから生贄にできそうな捕虜の捕獲ができてないなあ、、、王様に相談して隣の国に戦争仕掛けて捕虜を確保した方がいいのかなあ、でもそうしたら今年の予算がオーバーするしなあ、、、ジャガーの衣装も新調しないといけないし、、、」とか、「今年の子供の生贄はどこから調達しようかなあ、、あそこの村は今年子供がたくさん生まれたらしいからあそこからちょっと供給しておこうかなあ、あ、そうだ、だったら生贄を突き落とす泉をちゃんと清掃しておかないと」とか、随分真面目に考えたんですよ。太陽さんに元気になってもらうには生贄の血を差し上げるのが一番なんですよ。だから今年こと生贄をたくさん調達しないといけない筈なのにそれでも一向に疫病は治らないどころかもう新鮮な生贄を確保するために外に出ることも出来ない状態に。アステカ人本当困っちゃいました。


今年はこのくらい派手にやりたかった


でも、アステカ人、ちょっと思ったんです。


去年アステカ人の失敗のせいで世の中がこんな酷い目にあったのであれば、

今年ちゃんとできたら来年は大丈夫なんじゃね?


ちょっと待ってちょっと待ってください、日本の皆さん。アステカ人を「今日は負けたから明日は勝つはず!」ってパチンコ屋の前に並ぶ人みたいに思わないで!アステカ人パチンカーじゃないです。借金もしてません。今年こそは何とかしてみせます!え?でも失敗した時には?


その時にはその時ですよ(開き直り)


アステカ人もすでに滅んでますし。滅ぶ時は滅ぶ。


ということで。今アステカ人の手には世界の運命がかかっています。ただ今年はアステカ人も考えましたよ。去年とは違うクッキー、作ります。


ということで。去年とは異なる材料で生地を作ります。材料は火を通したさつまいもと小麦粉、そしてオリーブオイル。


お芋をつぶしてそこに小麦粉とオリーブオイルを入れてよく混ぜます。


今年は食紅を入れなくてもきれいなオレンジ色になりました。捧げ物としてはとても良い感じだとアステカ人は思います。


そしてこの生地を小さくちぎって丸めて、そこにアステカの第4の太陽神のお姿を刻印します。

やはり神様にお供えするのですから、その辺はきっちりやるのがアステカ人好みです。でも去年もいいましたけど、何でアステカの神様の刻印が日本で売ってるんでしょうか。アステカ人もこんなものアステカで売ってるのみたことないです。




おお!まさに太陽の色をした太陽神のお姿に!今年は期待できそうです!


これをオーブンに入れて焼くこと20分ほど。緊張の一瞬です。



できた!今年は何とか上手くいきました!しかしここで気を抜いてはいけません。

せっかくの神様のお供えですから、器にも細心の注意を払います。アステカ人、最近日本の皆様にお世話になりっぱなしなので、あえて日本の素敵な器を選んでみました。素朴ながらも歴史を感じる、まさに日本を象徴する器。アステカ人的にはこの器の素材、とても親近感が湧きます。アステカ人も昔こんなのを使ってご飯食べてましたっけ。時期的にはちょうど私たち中南米の文明が最も栄えていた時期。



題:「アステカ ショロトル神への捧げ物」

器:足付高杯土器(弥生時代)


え?何で太陽神じゃないの?何でショロトル様なの?と日本の皆様は思われるかもしれません。

ええっとですね。アステカ人、正直にいいます。

設定上のバグです


いや、ある程度説明はつけられるんですけどね。ショロトル様は犬の姿をしたアステカの神様なんですが、太陽のために自らの命を捧げた神の一人なんですけど、生贄になるのを泣いて嫌がった、という逸話の持ち主の神様です。で、まあそのショロトル様がちょっと前からアステカ人のお家にいらっしゃるんです。アステカ人、どうせお供えするなら目の前の神様にお供えを直接食べてもらうのが一番確実なんじゃないかと思いまして。


ということで、アステカ人の家でうろうろしているショロトル様の前にお供えを置いてみました。


怪訝そうなショロトル様(もうすぐ4ヶ月)



あっ食べた



やったー!やりました!今年は直接神様にお供えを食べていただけました!去年の大失敗を挽回して、今年は見事に神様への供儀を完遂できました!


何ということでしょう。

ショロトル様、思いの外このお供えクッキーお気に入りになったようでして、自分の好きな毛布の上にわざわざクッキーを持って行ってじっくりと味わっておられました。でも、あの、ショロトル様、それ、単に小麦粉とお芋とオリーブオイルを混ぜて焼いただけなんですけど、、、そんなに美味しいですか?っていうかもしかして普段良いもの食ってない?え?そういうメッセージなの?


ということで。日本の皆様、


来年は大丈夫ですよ!

良いお年を!



















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