甘い生活(高血糖)

皆様ご機嫌麗しう!みなさんお元気ですか?ハタは相変わらず死なない程度に生きてますよ!


アメリカでは相変わらずのデモ、北朝鮮は工業団地の爆破、そして中印国境でインド軍と中国軍が謎の投石合戦、とまさに乱世の世ですが、みなさん下克上の準備はできてますか?そこの足軽のあなた、今がチャンスですよ!今のアメリカの問題を鑑みるにつけ、結局最終的には銃の所持を許しているアメリカ政府が悪い、という結論しか出てこず、今更ながらに豊臣秀吉の刀狩りがいかに正しかったのか、ということをひしひしと感じている、そんな今日この頃です。

そろそろ読むタイミングですかね?



ニューヨークもとりあえず自宅待機は部分的に解除、とは言えども現段階ではフェーズ1、つまり第一段階。現状では一応公式には工場や工事現場での作業が許可されただけ、現時点ではまだほとんどの人は自宅待機のまま、ということになっていますが、ようやく来週頭からフェーズ2になり、オフィス再開や飲食業も外のテーブルでの営業は可、ということになるようです。今ニューヨークは一年で一番お天気の良い時期ですから、屋外での営業はまさにもってこい、の状態で、やっとこれで普段の生活により一歩近づいた、という感じになります。


とは言えハタはすでに(勝手に)自宅から事務所に行って作業を再開させていますので、

ハタの生活そのものは今まで通り、という感じなのですが。毎日良いお天気、初夏の日差しを浴びながら歩いて事務所に向かうわけですが、この時期になるといつもシンガポールでの日々を思い出すわけですね。


ハタはちょっと前まで1年のうち4か月ほどはシンガポールで過ごしておりましたので、ここ10年ほどはシンガポールはハタにとってはもう第二の故郷、という感じでありました。実際その時はアメリカに半年、シンガポールに4ヶ月、日本に2か月弱、くらいの割合でマグロのようにグルグル回遊してましたので、シンガポールはまさに第二の居住地ではありました。


シンガポール。行ったことのない方からすると「チューインガム禁止の国でしょ?」とか、「歩きタバコ禁止でしょ?」とか、とにかくあの辺の細かい禁止事項ばかりが話題になる国ですが、まあ国の主な産業がマネロンですので、何でもかんでもそこまで厳しい国ではありません。実際住んでみればそんなに息苦しさを感じるわけでもなく。エロ動画は見られないけど。一般人として一般常識に則った生活をする人なら心地よく過ごせます。


ローカルな風景


ああ、あの赤道直下の南国の日差し、そして豊かに実る南国のフルーツ。そしてバブル真っ盛りの若いシンガポール人の自信に満ちた佇まいとおっちゃんシンガポール人のゆるゆる南国ライフスタイルの落差。目も眩むような高層ビルの間、青々とした木々の茂る公園に目をやれば、おっちゃんが立ったまま半ケツで野糞してたっけ(うっとり)


10年前のシンガポールのおしゃれ。まじで。

ちなみに青姦も目撃した


シンガポールにいる時に必ず食べていたもの。それはモーニングセット。まあ大抵の人にとっては朝ご飯を食べるのは当たり前ですが、シンガポール、及びマレーシアあたりにはまさに「シンガポール朝定食」とでもいうべき朝ご飯セットがあり、これを食べると「ああ、シンガポールで飯食ってるなあ」としみじみした気分になりました。


薄切りのパンをカリッとトーストしたものに、バターとカヤジャム。そこに温泉卵コーヒーかお茶。これでお値段300〜500円、なのでまさに感覚的には喫茶店のモーニングセット。カヤジャム、というのは卵と砂糖とココナッツミルクでできたあの地域独特の食べ物ですが、これは自作できるのでまたそのうち皆さんにご紹介したいと思います。


ぱっと見てパンと卵とコーヒー(または紅茶)というのは、割とどこにでもありそうな組み合わせですから、それほどローカル色があるようには見えないのですが、実際食べてみるとちょっと他の地域では味わえない独特の味わいなんですね。まあ卵はどこで食べても同じかもしれませんが、ローカルルールでは卵に醤油と胡椒をかけてよく混ぜて、これをパンにつけて食べる、というのが通、ということらしいのですが、ハタは別々に食べておりました。一度シンガポールに遊びにきた友人がこの方法を試しておりましたが、「甘じょっぱくてこれはこれでいける」とのことでした。


とはいえやはりローカル色が強いのがコーヒーと紅茶。ハタがシンガポールに行き始めた10年前はまだそれほどシンガポールにスタバのようなコーヒー屋さんはほとんどなく、地元ローカルで飲めるコーヒーやお茶、というのはこのようなシンガポールローカルの独自ルールで作られたコーヒーや紅茶でした。ま、スタバのようなコーヒーがどうしても飲みたい、というのであればそういうお店に行けば良いのですが、ローカルなコーヒーの値段からすると2〜3倍の値段ですし、わざわざシンガポールにきてまでスタバでコーヒーなんか飲んでたまるか、とハタは思っていましたので、まあこぞってこのローカルなコーヒーや紅茶を飲んでいたのですが。

昼食のお供にもローカルコーヒー。あのワンタン麺屋のおっちゃん元気かな



先日家人がぼそっと言いました。

「テ・タリクが飲みたいなあ」と。


テ・タリクとは。ローカルなコーヒー屋さんで出されている、ミルクティーの事。

家人もシンガポールに10年おりましたから、なんだかんだでローカルなコーヒー屋さんにはしょっちゅうお世話になっていたようで、ニューヨークの気温も上がって夏っぽくなってきたところでやはり同じようにシンガポールのことをふと思い出したようで。その気持ちは分からんでもない。


ローカル度が上がると必ず登場するビニール袋飲料。


とは言えさすがにニューヨークにシンガポールのローカル飲料を出すお店はそうそうありません。まあ本当のことを言えば中華街の外れにマレーシア人のお姉さんがやってるカフェーにメニューはありますが、NYの需要に合わせて味がかなりマイルド。シンガポールやマレーシアで味わえる味とはちょっと違うのが残念。


だったら作るしかねーな。


ということで。ブルックリンの片隅で南国の味わいを自作します。

ま、そんな難しいものではないので皆様にもご紹介。


まずは紅茶を用意しましょう。これはシンガポールで買っておいたテ・タリク用の紅茶ですが、いわゆるティー・ダストと呼ばれる一番等級の低い紅茶です。まあホテルとかでお上品に飲むような繊細な茶葉を選別して選別して選別して選別して、、、、、、ってくり返した果てに残る埃みたいな超激安低ランクのお茶っ葉ですね。まあ世界大戦当時のシンガポールの状況を考えればある程度イメージはつくのですが、きっと当時のシンガポールはイギリス領でしたから、紅茶の習慣が定着していたのでしょうね。ただ、やはり庶民にはイギリス本国に輸出されるような高級な茶葉は手に入るわけもなく、こういう安い紅茶を使っていかに美味しく飲むか、という手法が発達したのだと思います。同時にインド人移民がシンガポールには住んでおりましたから、インドのチャイの影響もあったのでは、と思います。日本で入手できるかどうか、調べてみましたが、いわゆるチャイ用の紅茶とかであればなんでも良いようです。

で、このお茶っ葉を使って普通に紅茶を作るのですが。一番簡単なのは、沸騰したお湯にドバッと入れて、ぐりぐりかき混ぜてしばらくおいてからコーヒー用のネルドリップで濾す、という方法です。多分コーヒーのペーパーフィルターでもいけるかと思います。とにかく茶葉がコーヒーの挽いた豆くらいの細かさなので、日本の普通のお茶こしは避けた方が良いでしょう。


基本的にはかなり濃い目にします。色的にはもうコーヒーと同じくらい。まあ実際この辺の安いくず茶はやたらと色が出るので、一般的な紅茶を入れる感覚で淹れると味がうすくなり、いまいちです。貧乏人の庶民の味ですから、その辺はお上品さを振り切ってとりあえず濃い目、がちょうど良い感じです。いわゆる素材の味を殺す(by西原理恵子)


ぱっと見ほぼコーヒー


はい、ここで次のステップです。ここが一番のポイント。みなさんよく覚えてくださいね。

練乳どーん!

エバミルクどーん!

砂糖をどーん!


ここで注意すべき点があります。

「健康のことは忘れろ」


もしあなたがシンガポールローカルの味覚を日本で再現したい、と思われるのであれば、

基本ドン引きするくらいの砂糖と練乳を入れてください。ハタもローカルなお店でコーヒーやお茶を頼んだ時は毎回砂糖の量に毎回ドン引きしてました。まあもうちょっと厳密な感じで説明すると、一般的なマグカップの量に対してだと、

練乳大匙1.5 

砂糖大匙1.5~2 

エバミルク大匙 2~2.5


くらいの感覚ですかねー。基本的には自分が不安を感じる程度の量を入れる、で良いと思います。

で、ここからが分岐点です。

これをよくシェイクして泡立てるとテ・タリク。

とりあえず現状維持で熱いまま、だとテ・シ。

大量の氷に熱々を注いで一気に冷たくしたのがテ・シ・ピン。



ピンは「氷」の中国語読みですね。多分北京語?

練乳は溶けにくいのでスプーンでよく混ぜましょう。


ということで練乳とエバミルクさえあれば案外簡単に完成。

まあ、みなさんお分かりだと思いますが、


ゲロ甘です。


まあハタなんて基本コーヒーは砂糖を摂取するための飲み物、と認識しているので、普段から相当甘口。なのですが、その甘党のハタですらが「甘っ」と思わず思ってしまうくらいの甘さ。しかしこれ、暑い時期に冷たく冷やして飲むとほんと美味しいんですよ。毎日何度も飲んだら糖尿病一直線。まさに悪魔の飲み物です。まあ実際それで糖尿病になる人がたくさんいるらしく、最近のシンガポールのフードコートでは軒並み甘さ控えめキャンペーンが実施され、パンチの効いた昔ながらの甘いお茶を出してくれるお店の数はぐっと減ってしまいました。


まあここまで練乳だのエバミルクだのが投入されているので、自然の茶葉の香りが、とか、ファーストフラッシュの味わいが、とか、そんなお上品なものは一切残っていませんが、これこそがまさにシンガポール庶民の味。ハタも家人もこの味わいが大好きです。だって甘いし。でもまあうっかり「フードコートのコーヒーが好き!」などとおしゃれシンガポール人に言ってしまったら最後ゴミを見るような目つきで見られますのでその辺は気をつけましょう。


ということで家人に味見してもらったところ。


甘さが足りない


とのことでした。そうか。

ハタはまだ健康のことを考えてしまうチキン野郎でした。


とは言えこれも現地で手に入る素材でどうやったら美味しく楽しめるか、というのを徹底的に考えた結果、なので、このひたすら甘い飲み物も、異国の一つの文化的な事象として楽しんでいただけたら、と思います。お高いコーヒーや紅茶ばかりが良いわけじゃない。ローカルにはローカルの、庶民には庶民の味わいというのものがあるのは世界共通。皆様にもぜひシンガポールのおっちゃんおばちゃんのように暑い夏を激甘ドリンクでこってり過ごしていただければ、と思います。
















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