皆様ご機嫌麗しう。こちらは暖冬のニューヨークです。暖冬暖冬と連呼していますが、まあそれでも気温的には西日本の感覚で言えばちょうど真冬くらいの気温。それなりに寒いです。年末あたりからふと思い立ちヒヤシンスの水耕栽培にチャレンジしてみましたが、今週になり無事に花が咲き始め、ヒヤシンス独特の清々しい香りを部屋中に振りまいております。ヒヤシンスの花の匂いが好きなんですが、天然のヒヤシンスの香りを精製したものというのはほとんどないらしく。この時期だけに味わえる季節の香り、だそうです。
まあハタをご存知の方ならお分かりかと思うのですが、ハタはここ10年ほどずっと丸刈りにしておりまして。だいたい髪の長さを2〜3ミリにしてずっと過ごしておりました。まあ、高校時代の時には結構校則が厳しい学校だったので、スポーツも全くしないのにスポーツ刈りで、「大学に入ったら腰まで髪の毛を伸ばして喜多郎みたいに!」などと思っていたのですが、大学に入ってアトピーが悪化。もうこれだったらめんどくさいからスキンヘッドにして薬塗った方が効果的だろ、ということで一気にツルツルに。周りからは「ハタは新興宗教に入ったのか」などと恐れられましたが、とりあえずそこで丸坊主の維持管理の楽さに気づきまして。
整髪料いらないシャンプーいらない(石鹸で問題なし)自分で散髪したらお金もいらないで、あっという間に坊主の虜に。まさに貧乏学生の味方。たまにソフトモヒカンの時期もありましたが、それ以外はほとんど丸坊主で過ごしました。
で、アメリカにやってきまして。おっかなびっくり過ごしつつ数ヶ月。髪の毛はどんどん伸びていきます。しかしここに立ちはだかる難関。
髪型ってどうやって英語で説明するの?
これはもう在米邦人が避けて通れない難関の一つではあるのですが。当然一般的な在米邦人の方なら大都市であれば日本人の美容師さんのおられるお店に行けば日本人の好むヘアスタイルにしていただけるわけですが、当然値段も相当します。ほぼ無一文でいきなりロサンゼルスでやってきたハタにとってはハードルが高い。っていうかそもそも日本人街が遠くて行けない。
だったらローカルのバーバーに、ということになるわけですが、これがいきなりさして英語も喋れないのに行くのは難易度が高い。そもそも電話をかけて予約をとるところからすでに難易度が高い。で、必死でそこを超えて髪を切ってもらえたとしても、
「この中から選んでね♡」って言われるわけですね。
いやいやいやちょっと待ってちょっと待って
いやそりゃラテン系の見目麗しい美男子がこんな髪型したらバッチリ素敵でしょうけど、
ハタがやったら昭和の漫才師やんけ、と。特に左下。若かりし頃の横山ノック。でもまあここまで来てもう椅子に座っているのに逃げるわけも行かず、仕方なしにこの中ら一番安全そうなものを選ぶわけですよ。
そうして仕上がった結果がやっぱり昭和の漫才師。De・su・yo・ne-
ありがとう、店員さん。僕は今日も立派なやっさんになれました、って言って散髪代の上にさらにチップを払うことになるわけです。完全敗北です。外に出るとカリフォルニアの太陽が燦々と輝き、ハタの敗北感をより惨めなものにしてくれます。
あきらめましょう。
これだったら丸刈りでいいや、と。
(カモメどころかうずらにもなれない)
だからと言って丸刈りにすれば全て問題が片付くのか、と言えばそうでもなく。ここに技術的問題が立ちふさがります。ニューヨークの華人がやってる安い散髪屋あたりに行ってみましょう。確かにお値段はお安い。丸刈りだからよほどのことがない限り失敗もないだろう、と思ってタカをくくっていくと、
散髪途中で作業を放棄されたりします。
そして作業が果てしなく雑。ちゃんと切れていない髪の毛がまさにアホ毛のように自分の頭のそこら中に発生します。こうなると自分でもう一回バリカンで頭を刈ることになるわけですね。もう誰も信用できません。
ちなみここのお店で使っていたハサミには
「貴乃花」
と刻まれておりました。
ハタの丸刈り生活は基本的にシンガポールでも一緒でしたが、シンガポールは運良く日本のQBハウスが進出してきまして。お手軽なお値段で散髪してもらえて本当に助かったわけですが、その時もまあ基本丸刈りでお願いしていたわけです。だって暑いですし。整髪料つける、って言ってもあんなに蒸し暑い環境ならもう整髪料も溶けちゃいますし。
ということで30代頭からほぼ15年。丸刈りでやってたハタですが。
流石にちょっと飽きてきた。まあ家人も去年からもうシンガポールからニューヨークに戻ってきたし、シンガポールに長期滞在することも無くなりました。ニューヨークは一年のうち8ヶ月くらいは暑くないわけですから、多少髪の毛を伸ばしてもそれほど暑苦しくなるわけでもなく。だったら久々に髪型というものを頭に搭載するか、ということで去年の夏あたりから地味に丸坊主→角刈り→謎の七三みたいなアレ、という感じで進化しております。まあ長さとか全体的な感じはこれに近いですが、
まあハタがやると昭和の漫才師のままですね。
まあ同じ土俵に立ってないのは分かってるので別に良いわけですが。
ということで散髪屋。ここ数年地道に通っている散髪屋さんがございます。
その名もModel Barbers。これぞどローカル、という佇まい。ここには2020年最先端のヘアスタイル、とか、そういうものは一切ないぞ、という強い意思を感じます。最初にここに入ってみた理由はこの辺で一番安かったから、という理由だったんですが、実際お客さんは意外と若い小洒落た若者からオーソドクス系のユダヤ人のお客さんまで幅広く、地元の散髪屋さんとしてたくさんの人に親しまれている良いお店です。
流石にKpop系おしゃれ韓国男子とかは来ない
ここ数年こちらでもレトロ風味の散髪屋さんが大流行りしました。まあ確かにそういうレトロ風味な場所は小洒落てて面白いと言えば面白いんでしょうけど、値段が面白くないんですよね、だいたい。個人的にはお店がおしゃれだろうとなかろうと仕事してくれたらそれでいい、という立ち位置なのでそういう所にはほとんど行かず。別にそういう特殊な髪型してたわけでもないですしねえ。丸刈りだし。
しかしここのお店はレトロ風味とはちょっと違う。長年営業し続けてたら時代から取り残されました、という正真正銘のザ・時代遅れなんですが、この鈍臭い感じが最高です。ちなみに順番で散髪してもらうので、特定の理容師さんを指名する、ということは出来ず、基本3人のうちでどの人に当たるのか、はその時の状況で決まります。
まあ写真でもわかりますが、基本髪型のバラエティはほとんどありません。基本刈り上げの短髪。アメリカではBuzz Cutと呼ばれる髪型が中心です。まあ今アメリカの男性の流行の髪型自体が一昔前の鳥肌実みたいな髪型なので、その辺は案外と時代錯誤、という感じでもありません。ということでハタもこれから鳥肌実みたいになっていくわけですね。
まあ基本的にはお安い理容室なので、頭を洗ってもらえるような設備もなく、ただ髪の毛を切ってもらって終わり、なのですが、最近のアメリカはヒゲを蓄えるのが流行っているので、その辺ヒゲも刈ってもらう人も多いようです。ハタをご存知の方はお分かりかと思いますが、ハタもこちらの理容師さんに「謎のヒゲのアジア人」という感じでよく覚えてくださっております。たまに「ヒゲ切ってあげようか?」とか言われたり。
ここに通って数年経つわけですが、理容師の店員さんが喋っておられる言語がいまだにわかりません。当然お客さんには英語で喋ってくださるのですが、お店の人は別の言語で会話。
散髪してもらうたびにものすごく気になるのですが、いまだにまだ判明しておりません。ただ、オーソドクス系ユダヤ人の方が来られているので、多分ユダヤ系、言語の音の感じは東欧〜ロシア語っぽい響きなので、ポーランド系ユダヤ人の人たちかな?という気はしています。一応お店のある場所はイタリア系移民街の真ん中なのですが、イタリア語ではなく。一応近くには巨大なポーランド移民エリアがあるので、多分そっちかなー、と。どちらにせよここのお店の大ボス(白髪角刈りのおっさん)は明らかに英語が母国語ではない人なので、おそらく若い頃にアメリカに来られてハサミひとつで生きてこられたタイプなのでしょう。手に職があるってほんと素晴らしい。
お店は古いですが理容師さんはみなさんプロ。その辺は割とちゃんと仕上げてくださいます。丸刈りひとつまともに出来ない華人理容から比較したら格段に良い仕上がりです。
お店に入って10分ほど待ってたらハタの順番に。そしてあっという間に散髪してもらって終わり。日本の時間をかけた手厚いサービスも魅力ですが、とりあえずちゃっちゃと髪を切ってもらってすぐに解放してもらえる、というのも気楽です。そしてここのお店はなぜか髪を切り終わった時に「Brand New Man!」と必ず言ってもらえます。「男前いっちょあがり!」みたいな感じでしょうか。その辺の古臭さも素敵です。
お値段はチップ入れて23ドル。日本円だと2400〜2500円、というところ。日本だともっと安い散髪屋さんがありますし、その値段と比較すると高いですが、ブルックリンのこの地域でこのお値段は破格です。このお店も3年前くらいまでは16ドルだったんですが、やはりお店の賃料の高騰で値上げ。まあそれでもまだ十分安いですが。
ということでハタも新たに昭和の漫才師となって再び野に放たれました。ついでに今日は日中の気温が氷点下近くまで下がり寒かったので、散髪屋さんの近くの華人がやってるパチもんベトナム料理屋でお昼ご飯。相変わらずニューヨークのおしゃれ生活とは程遠いハタの生活です。
まあぱちもんとは言え流石にその辺はそこそこ美味しく仕上げるのが華人。白人プロデュースのなんちゃってアジア飯から比較すれば何百倍もマシ
で、そのあと用事がある文房具屋に行きましたが、全然気づいてませんでした。
今日バレンタインデーなんですね。いやーまじで忘れてた。まあ別に忘れてたって覚えてたってハタの人生には1ミリの影響もないイベントですが。義理チョコ以外でチョコレート、、、、もらったことあったっけ?
うんないな(断定)
えーだってこんなに自由になったこのご時世にチョコレートで愛を告白なんてまどろっこしいことしてる方がどうかと思うよねーだってみんな車にのってラブホ行ってるじゃんラブホにいかないときはみんな車ですることしてんじゃんハタ知ってるようちの実家の裏山の道路に夜に車がエンジンつけたままずらっと並んでたの春なのに窓ガラス曇ってんのなんでかなーなんでかなーってそんなんもう決まってるやろやることやってるんや窓にホッカイロ貼って曇り取ったろかって
ちなみにアメリカのバレンタインデーは主にお花をあげる方が一般的です。
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