皆様ご機嫌麗しう。
こちらはまさに日本で言うところの三寒四温。暖かくなってはまた寒くなり、というのを繰り返し、少しづつ春に近づいております。寒いサイクルがやってきた、と言ってもやはり例年からすれば随分暖かい。ハタがニューヨークに初めて来た時には3月末でもまだ路上で氷が張っていましたので、それから比べると随分と暖冬です。
さて。本日事務所でなんとなくサイトを巡回しておりましたら。
某吉本の芸人さんがニューヨークに来られているんだそうで。お気の毒なことに「アジア人、コロナウイルス 、出て行け」などと罵声を浴びせられたそうで。まあ状況を聞くと夜中にヤク中のホームレスかなんかにやられちゃったっぽいですけど。まあ夜中に車椅子乗って移動してる、という条件だけでほぼやばい人、で確定なんですけどね。
ああそうか、そう言うことも起こりつつあるんだなあ、気をつけないと。この人一体どこでこんなこと言われたんだろう、と思ってその芸人さんの撮った写真をよく精査したら、
ホテルも活動範囲も大体わかっちゃいました。
もうハタってばお茶目さん★てへっ
アメリカでスタンドアップコメディアンを目指されるそうですが、一言言わせていただきたい。
ごめんそこまだ日本。
まあアメリカですけど日本人街だし日本のお店ばっかりなんで実質日本領ですね。アメリカにおけるグアムみたいな立ち位置。せっかく日本からしがらみのないニューヨークくんだりまでやってきたんだから、最初の1週間くらいは日本を抜け出して楽しめばいいのに、と思うんですけどね。日本領出たらあなたのことなんか誰も知りませんよ?気楽じゃないですか?まあ在米邦人もあなたにそこまで興味ないと思いますけど。和食も美味しいけど、最初の数日くらいはまずい飯も物珍しさでなんとか食えますって。ニューヨーク来ていきなり日本人が山盛りいる地域の和食レストランに頼るなんて思いっきりまだ日本にすがりついてますやん、と。行きましょうよメヒコ飯。移民の作るしょぼい飯食いましょうよ!
で。
コロナさん。アメリカにも、そしてニューヨークにもいらっしゃいました。おいでませニューヨーク(泣きながら)。それこそ10日ほど前は対岸の火事、と言う感じでのほほんとしていたのに、ここ数日で急にアメリカ国内で感染者数が増えだしたので慌てて塩対応に。そして挙げ句の果てにはニューヨーク市長は「日本から来た人は2週間自宅謹慎してください」と言いだす始末。日本人はすでにアメリカよりも随分先にコロナさんがいらっしゃいましたので、割と正しい情報を持っていますが、1人の天才と999人のダメ人間を積極的に作り出してしまったアメリカの事ですから、ダメな層は徹底的にダメ。しかもその数は膨大。
下手すりゃ暴動だな、と。
ちょっと覚悟を決めなくてはいけないかもしれない、、、と思いながら道端で空手チョップのイメトレなんかをしていたのですが。
偶然家人は来週からトルコに出張に。このタイミングで長時間の飛行機か、、、まあ問題はないと思うがマスクとハンドサニタイザーくらいは持って行ってもらった方が安全か、、、と思っていたところ、家人も似たようなことを考えてたらしく、「ハンドサニタイザー買ってくる」と行って薬局に出かけていったのですが。
手に擦り込むタイプのアルコール消毒剤です
しばらくして家人からのメッセージが。
「ハンドサニタイザーが売り切れてるよ」
ハンドサニタイザー。アメリカ人が好きなあれ。小学生から大人までがカバンに付けてブラブラさせているあれ。でも本当に使ってるのかどうか疑わしいあれ。もう至る所あらゆる場所で売っているあの商品がない、だと?
まあそれだったらハンドサニタイザー自作したらいいんじゃね?
と思って調べてみたところ、自作が可能と言うことが判明。まあ単に消毒用アルコールに体に塗っても大丈夫な素材のジェルを混ぜるだけですしねー。99%のアルコール液とアロエベラのジェルを2:1の割合で混ぜると必然的に殺菌にちょうど良い60%程度の殺菌剤が作れる、とのこと。ならば消毒用アルコール買えばいいか、と思い家人に「じゃあ消毒用アルコールとアロエベラのジェル買って自作すっべ」と伝えたところ、
「消毒用アルコールもアロエもないよ」
おおっともうパニック来たか?
いやいや待てよ、家人が探しにいったのはダウンタウンブルックリンのターゲット。あそこは人がたくさん集中しているから、みんなちょっと気に始めたらあっという間に売り切れた、と言うこともあるかもしれない。だったらうちの近所の薬局にいってみよう、と。うちの近所ならそこまで人も集中していないからそんなことにはなってないはず。
と思いつつ近所の薬局に行ったところ。
うちの近所も一緒だー
ついにやってきたパンデミック買い占め。ハンドサニタイザーも消毒用アルコールも完全に棚から消えています。ついでに殺菌効果のあるテーブルクリーナーなども全て売り切れており、知らない間にハタのお家の近所一帯も北斗の拳みたいな世紀末的な状況に。暴動が起こるような極端な津波は起こっていないが、小さな波が静かに岸を侵食し始めている、そんな危機感がアメリカ人の頭の中にひたひたと押し寄せてきているのが分かります。
そしてよーく周りを見回していると、みんななんとなくトイレットペーパーを手にしている。そうか、平常を装いつつもなんだかんだ言ってこっそり自衛対策を立て始めたのね、と。
そう言えばうちのアパートもトイレットペーパー無かったな、、、と思い出し一袋抱えて絵レジに並ぶもののやはり気になるのは手などを殺菌できるもの。まあ日本の情報によればきちんと石鹸で手洗いをしたら問題はない、とは言うものの、やはり所々で石鹸以外の方法で手を殺菌できる方法は確立しておきたい、、、
ちょっと待てよ。だったら人がまだ集中してなさそうなお店に行けばまだ品物はあるかもしれんよなあ、と。今日行ったあの薬局はなんだかんだ言ってみんなが知ってる大きな薬局。あそこの薬局行くような人が行かない店に行けば良いのでは?
と言う事で思い当たるお店が一件。
あそこ行ったらあるんじゃね?
アパートの近所にある華人がやってる雑貨屋。
入り口狭い、店暗い、売ってるもの全部パチモンくさい。
うざいおしゃれ白人が絶対行かないあのお店。お客さんはほとんどがアジア系とラテン系と黒人系のあそこ。
と言う事でさっさとそのお店に向かいます。
売り方がパチもんストアっぽいだけで売ってるものは案外普通。
値段も案外普通。
どうせ今頃になって慌てて薬局で消毒アルコールとか買ってるのはこの辺でぶいぶい言わせてる腐れおしゃれ野郎どもにちげえねえ(ひどい)。家の中靴履いたまま歩き回る蛮族がコロナごときで大騒ぎとは笑止千万。って言うかお前の犬の方がコロナより小汚ねえ。
だったらこいつらが絶対に恐れをなして入ってこれないこの店はどうだ!あいつらのおしゃれワールドマップには自分の住んでる地域にこんな店があると言うことすら気づかねえはず。あいつらの視界には入らない鈍臭さブルックリン世界の実力を見せてやる!見てやがれ!
と言うことでお店に。
いやあやっぱハタの読みは当たるわー(自画自賛)
そこら中で売り切れ続出の消毒用アルコールが普通に棚に並んでおりました。もうどこに行って探してもないハンドサニタイザーも普通に並んでいます。周りのお店がどこ共にパニックがちに品物が不足している中、そんな危機感はどこ吹く風、と言った面持ちで今まで通りの商品が今まで通りに。
まあ転売するとかそう言う意地汚いことはするつもりはないので、消毒用アルコール1本と家人の出張用のハンドサニタイザーを一つ買ってレジに並びます。
みなさんご存知だとは思いますが、ハタは性格が悪いのです。
普段から小洒落た格好で外を闊歩している白人を「どうせ自分おしゃれワールドの中に閉じこもってるアホばっかり」「って言うかおしゃれですらないしなにそれ30年前のヨージヤマモトかよって言うかなにそのだっさいバレンシアガ」などと散々心の中で小馬鹿にしておりました。そして今回の読みもそんな意地悪な発想から来たものです。
「どーせあいつらみたいな薄っぺらい見識しか持ってねえ白人が華人がやってる薄暗い店に入ろうなんて思わないだろうから、あの店行ったら在庫あるんじゃね?」
我ながら本当にひどい(笑)。
でもまさか本当に大当たりするとはねえ。
今回の出来事でわかったこと。
あいつらやっぱバカ(ひどい)。
そしてここの店の客はコロナどうでもいい。いや、どっちもアレだなあ、、、、。
しかし一番賢いのはここの店のオーナーの華人夫婦。
以前なら全く扱ってない日本製マスクが。
って言うかどんな流通経由でこれ仕入れてんだ。
とは言えこんなマスクが手に入るチャンスはまずありません。家人も長時間飛行機に乗ることはわかっているので、買わざるを得ない。お店のおばちゃんの嬉しそうなスマイル。
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