皆様ご機嫌麗しう。
こんぬずば(まさかのまことちゃん)
紫陽花が綺麗な季節になりました
世界の大都市・ニューヨークはマンハッタンからブルックリンに向かって川を渡って数駅。おしゃれ最先端の金持ちヒップスターと、お金は持ってないけど若いというだけでヒップスターになれると信じているアホ若者がくんずほぐれつしながら住んでいる、そんなクールでアーバンなコンクリート・ジャングルで憂鬱なディストピアを駆け抜けがら、アンニュイなシティポップのポストモダンなデコンストラクションをローンチしたら街は煌くパッションフルーツウインクしてるエブリナイ
みぃいいつめるきゃっあいまーじっぷれだんしんみぃーどりいろぉにひかーる(絶叫)
手裏剣よりキャッツカードを投げる練習がしたい
ということですっかり夏ですよ!どうするんですか!もういい加減始めておかないと来月のお盆あたりには初恋を甘酸っぱい思い出に仕上げることは決まってるんですよ!もういい加減初恋を収穫しておかないと!出荷時期も決まってますよ!お盆過ぎたら海はクラゲが出て来て大変ですよ!分かってるんですか?今から仕込んでおかないとお盆までにはいい感じの酸味にならないじゃないですか?発酵期間は6週間!必要なのは初恋の相手と酵母菌、そして消毒した瓶!初恋の相手を消毒した瓶に詰めて酵母菌を入れて6週間で甘酸っぱい初恋の味の完成!温度管理には気をつけて!過発酵しそうな時はレンジで加熱して初恋共々殺菌しましょう!
ということでニューヨークも海水浴場がオープンしたそうで。意外なことに、ニューヨークにはいくつか砂浜の海水浴場がございます。まあマンハッタンからはちょっと遠いですが、それでも地下鉄に乗って40分ほど、で有名なコニーアイランドに到着します。普段ならああ、そういう夏も素敵ですね、ということでふらっと海を見に出かけたりすることもできますが、現段階で砂浜で密、というのが果たして正解なのかどうなのか。甘酸っぱい思い出を作る夏になるのか、甘酸っぱいどころか単なるパンデミック灼熱地獄のしょっぱい記憶になるのか、現時点では非常に微妙です。
実際ここしばらくアメリカの感染者数は急増しており、今となっては政治家も例のデモ&屋外ベーベキューが原因で感染者数が増えているのでは、という疑念を否定できなくなって来た模様でして、やっぱり屋外とはいえ密な環境にわざわざ行くのはぶっちゃけまだ危険。今喜んで初恋の酸味を味わったり砂浜で泣き濡れてカニと戯れたりしてたら2週間後には高熱出して病院で唸ってるかもしれません。年齢が年齢ならお迎えが来ちゃいます。天国に一番近い島。不本意ながらも補陀落渡海。山を越えて巨大な阿弥陀様が雲に乗ってやってくる。
でもまあアメリカ人的には今ものすごく外に出たい時期なんですよね。特に今週末。いわゆる独立記念日ですが、まあこの日はみなさんこぞって屋外でBBQするのがアメリカ人的には季節の行事として頭の中にインプットされているわけです。まあ日本で言うと桜の時期に花見に行かないといけない気になる、あの感じですね。先週公園を通りかかりましたがもうみんな必死で屋外BBQ。密だろうがなんだろうが俺たちは外で焼いた肉を食わんといかんのだ、と。まあ気持ち的にはわからないわけではない。でもまあ日本でも桜の花見の時期からきっちり2週間後にパンデミック。なのでアメリカも多分2週間後くらいにまたどっかんどっかん感染者が増えるんでしょ?みたいな。
まあ政治家もその辺国民の気質をよく分かっておられるようでして。本来なら今週頭にレストランも全ての営業が解禁される予定でしたが、感染者の再増加を鑑みて屋外のみでの営業が延長されてしまい。しばらくは油断できない状況が続いています。本当は海辺で初恋を育みたい若人もたくさんいるだろうに。残念ですが今年の初恋は海辺では収穫できそうにありません。もうせっかくこの際だから、今年の夏は非接触の初恋ということで和歌をしたためて従者に渡す、とか、そういう方向性はいかがでしょうか。
去年はまだ平和だった(遠い目)
ということで初恋もへったくれもないハタの生活はいつもどおりの地味な暮らしをしておりますが。ここ最近特に生活のマンネリ化が進み。香ばしいトピックもなく平穏に過ごしているのではありますが。
家人はもともと忙しい人で、ひと月に1回、下手すりゃ2週間に1回くらいのペースで出張があり、しかもそれが結構な長距離だったりしたので、なんだかんだで結構家にいない時期が定期的にあって、その時はハタも一人で好きなようにできたので、それはそれで結構気楽な感じだったのですが。このコロナ騒ぎでそういった出張が軒並みキャンセル。まあ仕方がないことではありますが、朝から晩まで家人と顔を突き合わせて生活することになり。それはそれでまあものすごく困ることはないのですが、やはり若干困ることが一つ。
好きな音楽が聞けない。
まあねえ、辺境の音楽を聴く人にとっては必ず起こりうる問題なんですが。やっぱり音楽って趣味嗜好ですから、好きな音楽が聞きたい時だってあるさ、ということはみなさんお分かり頂けるとは思うんですよ。でも、ハタの聴きたい音楽は皆さんが普段聴いておられるものとは似ても似つかないものを聴いていたりするわけですよ。でもまあ、自分が聴いているものが他人様にはほぼ理解不能、みたいなことは頻繁に起こりうる、というのはよく分かっていますから、「俺様の聴いているグレートな音楽をお前も聞け!」みたいなことはしませんし、その辺は「あの、、これから変な音楽かけさせてもらいますけど、、、大丈夫ですか?」くらいの若干挙動不審な感じで音楽をかけるわけですが、それでも聴いてると家人から不思議そうな顔をされたりするわけですよ。別に大きい音でかけるわけじゃないんですけどね。
でもまあこういうのをかけて30秒くらいしてふと隣を見ると家人が不安な顔をしてるわけですよ。まあ普通困りますよね。そこは否定しません。
なので家人が近くで作業しているときにはもう少し万人向け、というかもうちょっと耳障りの良いものをかけているんですが、それがずーっと続くと、やっぱりちょっと欲求不満。
やっぱりたまにはすっごいのも聞きたいよね❤️
と。
ということで、時々事務所で一人で作業をする時になると、「おっしゃ今日は聴きたいのを聴くぞ」ということで喜んで事務所に向かうわけです。最近ではどちらかというと音楽を聞きたいから一人で作業する時間を作っている、という気配すらあります。
ということで一人で事務所に向かい、パソコンを立ち上げ、スピーカーのスイッチを入れて、さあ音楽をかけてまったりと作業をしましょうか、ということになるのですが、まず気をつけないといけないのが
お隣さんおよびご近隣の在室チェック。
いくら作業用の貸しスタジオ、と言っても音楽用のリハーサルスタジオではないので、壁はそんなに厚くはありません。なのでやはりお隣さんがご在室だとその辺は気を使います。特にハタが大きい音量で聴きたくなるジャンルのものは謎の周波数を発生したりするので、うっかりすると隣室にいる犬が泡吹いて気絶したりしかねません。ただありがたいことにお隣さんは一月ほど前に退室されたそうで今は空室。チャンスです。今なら誰も迷惑がかからない!さあ今日は普段聞けない音楽聞くぞ!いつもはおとなしいハタだけど、今日はちょっとハジけちゃうゾ!皆さんもフルボリュームで聞いてみてくださいね!では行きまーす!
Keiji Haino | The 21st Century Hard-y Guide-y Man, "Even Now, Still I Think" (1998)
ふう(ため息)
言わずと知れた灰野敬二大先生のハーディー・ガーディーのライブ録音ですねー。もういいか悪いか、音楽として楽しめるか楽しめないか、という価値基準はこの際どうでもよい。ただただこういう音を大音量で浴びて部屋の空気を異次元に持っていくのがこういう音楽の醍醐味でございます。実際外の音はほぼ聞こえなくなります。実際灰野さんと何度かお会いしてお話しさせていただいたことがありますが、アーティストかくあるべし、というビシッと筋の通ったかたで、毎回お会いするたびに非常に深い感銘を受けた方でもあります。まあお話しした内容は古楽のあのレーベルが良い、とか、あのリュート奏者の指が太い、とか、そんな話でしたが。
実際こういうジャンルの音楽を聴いても、ほとんどの方は「なんでこんなギーギーいうだけのCDを聴くんだ」って思われると思うんですよ。ハタもなんでこういうものを聞くようになったのか、正直よくわからないんですけど、なんでしょうね。修行?まあ最初は物好きでこういうのを聴き始めるんですけど、ある程度数を聞くと、なんか「コツ」というか、「ポイント」みたいなものを掴む瞬間があるんですよね。ああ、こうやって聴くのね、みたいなコツが掴めると、この辺の音楽もかなり面白く聴けるようになります。その辺はハタは高校生の頃からハードコアな民族音楽ばっかり聴いていたので、割と耳が慣れているというか、「音楽」に聞こえないものを聞き続ける、という部分で耐性があるかもしれませんが、これもまあ結局は訓練ですね。慣れ、とも言いますが。
でもまあ、こういうのを大音量でかけると、あまりにもあまりだったりするので、「そのうち苦情が出るのではないか」という不安もよぎりますが、そんな不安を最小にするためにわざわざ人のいない日曜日にこうやってやって来ているのです。これで文句言われるなら、日曜日に仕事しに来たあなたが悪い。
まあこの辺である程度助走をつけて、さらに次いってみよー(楽しい)
Sunn O))) " Life Metal"
この辺になってくるとボリューム上げたら事務所の備品が振動し始めます。
まあ流石にそこまで音量は上げませんが、それでもまあ確実に外の音は一切聞こえませんので、ある意味自分の世界にどっぷり浸かることができます。周りの音を一切シャットアウトして、何か集中したい時とか、かなり良いと思うのですがいかがでしょうか。まあそうでなくとも周りの音が聞こえなくなる程度の音量で聴くのがこの系の音楽の流儀というものです。できれば出力の大きいスピーカーで聴くのが望ましい。実際一般的な音楽を聴いている方からすると意外かもしれませんが、この辺の音楽ほどスピーカーの性能を試される音楽はないのです。というか、出力の小さいスピーカーでこんな音楽聴いたってなんの面白さもありませんよ。一番いいのはどこかの畑のど真ん中にスピーカー持っていってこういうのを轟音でかけるのが一番だと思います。普段メタルとか全く興味がないのですが、Sunn O)))だけは別。メタルの歪みの美学を徹底的に純化させる、という手法は非常にかっこいい。ある意味ロックの最終形態、なわけで、その辺含めて美意識の塊。なんだかんだで気になりはじめて早10年。ようやく去年NYのライブにもいって来ました。数日耳が難聴になりました。
このライブ会場の前の方にハタがいます
ああ、やっぱSunn o)))は素敵だわ、、、とうっとりしているともう時間は夕暮れ前。お隣もいない、何をかけても誰にも迷惑がかからない、お隣の犬も泡吹いて死んだりしない、こんな貴重な時間の最後を埋めるに一番ふさわしい音、となればやっぱりこの方しかいない!
Merzbow " Stereo Akuma"
サ・イ・コ・ウ(うっとり)
なんていうんでしょうね、この辺になるともう「音を聞く」という範疇を超えますね。
滝壺のそばで水が落ちる轟音を聞いているような、工場の中で騒音を聞いているような、そういう体験に近いですが、逆にここまでくるとある意味すごく落ち着くんですよね。外界のすべての影響をシャットアウトして、自分の世界に閉じこもれるような感じがします。まあヘッドフォンでもある程度その効果はあるんですが、でも一番効果的なのは大きなスピーカで大音量でプレイ。音も波動なわけですから、こんな波動を自分の部屋の中で起こしてしまう、というのは結構な出来事かもしれませんが、案外浄化作用とかリセット作用とかあるんじゃないでしょうか。なのでこういうのを思い切って大音量で聴いた後は結構すっきりします。
まあ、他にももっと聴きたい現代音楽のアルバムとかもあるんですが、人がいるときにはなかなか聞きづらいこの辺の音楽を半日たっぷり聴けるだけでもだいぶストレス解消。コロナが収束して家人が再び出張に出かけるようになれば、この辺の音楽がまた好きなだけ聴ける、、と思うと早くコロナが終わってくれたらいいのになあ、と思うのは正直なところです。
あ、明日日曜日だ、、、また一人で事務所にいくかな、、、(考えている)
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