皆様ご機嫌麗しう。麗しう。麗しう。麗人。それはBL雑誌。
先日は気温も35度を超え、ますます夏らしく。こちらは無事に真夏を迎えた鈍臭さクイーンズでございます。もうおしゃれブルックリン在住なんて口が裂けても言えません。ブルックリンとクイーンズの間には、深くて険しい溝がありますから、そこを越えてしまったらもうブルックリンのブの字も口に出してはいけないのです。なので以前まではこのブログのタイトルも「ブルックリン隙間日記」でしたが、今回から「クイーンズ隙間日記」に名称変更いたしました。ただでさえブランド力のないこのブログが、さらにブルックリンというブランドを失い、ほぼノーブランド化。うるおいの維持に不必要な人工着色料やブランディング料、そして無駄な梱包を省いてお値段もよりお手軽に。ついでに内容物もより簡素化し、ついには水と塩だけに。おはようまっさらなわたし。
これからも相変わらず誰の得にも役にも立たない情報を狂ったように書き殴っては丸めて瓶に入れ、宛先不明のままに「愛してる」と絶叫しながらインターネットの海に投げ入れて行こうと思っておりますが(漂着先はどうやら主に松江・米子地方の模様)、今後ともご愛顧願います。ついでに言うとこのブログも書き始めて無事に1年すぎました。改めて過去の文章を読んでみると本当にひどい内容ばっかりなんですが、あくまでも質より量、を目指してこれからも無意味なピュアでクリアな文章を書き綴っていきたいと思います。水と塩しか入ってませんが。
全然関係ないんですけど、さっきから左手の指先がおばあちゃんの匂いがしておりまして、何度洗ってもとれないんですが、なんでしょうか。加齢でしょうか。
とりあえずここ3週間に渡りブルックリンに対する恨み辛みを書き連ねてきましたが。それもすっかり終わりまして。あの橋を渡ったら2度とおしゃれブルックリナーには戻れない、と言われるクイーンズとブルックリンの間にかかる橋、Pulsaki Bridgeを渡り、気分はすでに解脱、または補陀落渡海。ブルックリナーに非ずば人に非ず、というこの厳しいブルックリン至上主義の風潮で、この橋を渡ってクイーンズに向かうということはひとえに被差別民への道を選んだ、ということになります。まさに河原者。運河にはクイーンズからブルックリンに渡ろうとしておしゃれポリスに撃ち殺されたおしゃれ不可触選民達の屍が沈んでいます。
彼岸と此岸にかかる橋
とはいえ。
無事に大きな揉め事もなく以前住んでおりましたブルックリンのアパートを離れ、無事にクイーンズはロングアイランドシティ(通称LIC)に引っ越してまいりました。とは言え地下鉄でわずか数駅の距離ですので、他州を跨いで長距離の移動をするわけでもなく、所要時間2時間ほどで、ただ荷物を移動させた、と言う感じです。なので以前住んでいた地域にも地下鉄に乗ってしまえば15分ほどで戻れる状態。基本的には大した差はなさそうなのですが。
ハタ、ある意味ニューヨークを舐めてましたね。わずか数駅ですが、
住環境激変。
まあもともと最初にニューヨークに長く住んだエリアがクイーンズのアストリアでしたので、クイーンズという地域がどういう場所かはすでに分かっているわけですが、今回の引っ越し先はそのクイーンズの中でも割と再開発が最も進んだ地域、LIC。この辺はハタも暇なときに夜中にふらふら散歩したことがありますが、7〜8年前くらいは本当に倉庫か寂れた工場のような建物しかなく、さして人も住んでいなさそうな感じだったのですが、この5年くらいであっという間にそう言った寂れた工場だの倉庫だのがばんばんなぎ倒されて新しい高層ビルが立ち並ぶように。ふと気がつけばマンハッタンがそのまま川を渡ってクイーンズに出張してきた、という光景に。
10年前は左の建物しかなかった
で、まあ、こういうある意味空白地にやってくるのは新しくやってくる移民、というのはまあアメリカのお約束。当然こういうモダン高層ビルは中国成金の格好のターゲットとなっておりました。
ということで近隣は結構な割合で中国人。しかもみんな30台頭くらいで若々しい。もちろん華人と言えどもすでにたくさんの移民の皆さんがいらっしゃるので、すでにアメリカ系華人としてアメリカで生まれ育った人が沢山おられますが、この地域におられるのは今でもバリバリ中国語(しかも広東語ではく北京語)で生活している、恐らく本土から来た富裕層の中国人。一般的な中国人がアメリカに移住できる可能性、となると基本的には宗教上の理由による政治難民か、そうでなければ蛇頭に有り金叩いて不法移民の後中華街のレストランで皿洗いして借金返しながら裏社会でこっそり生き延びる、の2択しかないのに対して、この辺の富裕層の中国人はこちらにやってきて(まあアメリカの大学は卒業してるだろうけど)そこから何年もしないうちにいきなり高層マンション住まい、ですから、相当恵まれた人たちであることには間違いはないでしょう。ほんとビザとかどうなってるのか、不思議です。
で、住んでいる住人の富裕層華人比率が増える、となると何が起こるのか。
なぜか日本食にアクセスしやすくなります。
これはほんと不思議なのですが。華人が増える=中華が増える、ではないんですよね。しかもこの傾向はアジア圏に住んでいる華人に顕著な傾向。アメリカで生まれ育った華人はここまで日本推しではありませんが、中国本土経由の富裕層中国人は熱烈日本推し。おそらくこういう華人の需要を見越してニューヨークではそこそこ成功していた四川料理のチェーン店がこの近辺に店を開けていたようですが、見事閉店。どうやらこの辺の富裕層の華人にとっては中華的な生活や食文化はあまり興味がなく(この程度に金払うなら自分でなんとかするわ、的な思惑もあるのやも)、むしろどちらかというと日本のものにかなり依存してるのかも、というのが透けて見えます。まあこういう需要があるからシンガポールでドンキホーテが大当たりしたわけですが。シンガポールのドンキ、焼き芋に行列ができてました。
ということで近所の華人がやっている小さなコンビニがこのマニアックさ。
ぶっちゃけこの辺のお菓子類は日本人がやってる日本食スーパーより品揃えが豊富。
もちろん中華食品もあるにはありますが、並んでるものの6〜7割は日本食。
お菓子もブルボンやカルビーのお菓子がずらっと並び、冷蔵庫にはおにぎりが常備。
なんだこの便利さは、と。思わずセブーレとバウムロールを握り締めてレジにダッシュいたしました。まさかブルックリンから橋を渡ってクイーンズに来ただけでこんな桃源郷が目の前に現れるとは。この辺の「手の届く範囲内に日本のものがある」という感覚は非常にシンガポールに近いな、と。暮らしやすさが3割増し、くらいのありがたみがあります。
便利さは日本食だけではありません。アジア系住民が多い、となるとそれを狙ってやってくるものがあります。それはフードトラック。アメリカ版屋台。大体ニューヨークで見かけるこの辺のフードトラック、となるとそのほとんどはメキシコのタコス屋か、ムスリムのお客さん相手に営業しているチキンライス屋さんのどちらか、なのですが。
マンハッタンで一番美味しいとされるチキンライス屋さん。実際美味しい
まあこういう路上のお店が結構あり、お手軽に美味しいものを食べられるので大変便利だったりするのですが。鈍臭さクイーンズともなると流石に一味違います。
なんとタイのカオマンガイですよ!(発狂)おしゃれブルックリンでは絶対あり得ないこのラインナップ。っていうかうちのブルックリンの近所ではそもそもこういうフードトラックが来なかったんですよね。多分治安が悪いから、じゃないかと思うんですけど。こんなの夜中に営業してたら多分強盗される。
これがなんと9ドル。千円いかない。これはニューヨークでは破格のお値段でしょうか。
晩ご飯作るのが面倒臭いときに、歩いて5分エリアにこんなものを準備してくれているお店があるなんて。ちなみに味も大変美味しいです。
ああ、おしゃれ捨てて正解だったよ、、、という感想しか出てきません。
ちなみに、さらにクイーンズの奥地、ジャクソンハイツあたりに行くとこのフードトラックがチベット料理のモモになったり、さらに奥地の中華街、フラッシングになると羊の串焼きになったりします。まあこの辺になるとかなりディープなのでおしゃれブルックリン情報では一切出てきませんが。
ブルックリンのウィリアムズバーグとブッシュウィックの境界線、というある意味世界中で最もおしゃれ最先端という場所に住んでみて4年弱。まあこぞって自ら珍獣を目指す若者の群れの中にいたのである意味いろんな意味で目が慣れてしまって最近では何とも思いませんでしたが、こうやって改めて非おしゃれな指向性を持つ街に移動してみてくると逆にあの地域の異常さが改めて記憶に残ります。だって髪の毛グリーンとかピンクの子とか歩いてないし。スカート履いてるぶっさいくな男の子とか歩いてないし。いっつも不思議に思うんですけど何であの辺で女の子の服来てる男の子って基本ぶっさいくなんですかねいやもう本当にぶっさいく高木ブーの雷様みたいなぶっさいく上から下までコーディネイトされたぶっさいく笑えるくらいならいいけど中途半端だからひたすらぶっさいく起きて半畳寝て1畳でぶっさいく今そこにあるぶっさ(以下略)
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