家なき子

皆様ご機嫌麗しう。

こちらは相変わらずのニューヨークです。もう相変わらずの相変わらずっぷりたるや。ここ2月程なんの変化もなし。コロナさん関連で何かの進展があるわけでもなく、ただただ現状をゆるく維持するだけ、というダメっぷり。そして国外からの人の移動はおろか他州からの人の移動にも2週間の自粛期間を設けており、実質上の鎖国状態が続いております。正直チャンスがあればちょっとくらい州外に出かけてみたい、という気もするのですが、今の状況ではなかなかそう言うわけにもいかず。


まあ調子が良かった時には事あるごとに「世界の中心、ニューヨーク」などと居丈高に言っていた割には、今やまともに街が機能しておらず。現状ジムも開いてませんし、現状レストランの室内でお食事すらできません。まあ屋外なら良いんですけどね。でもまあ今は良いですよ。暑いと言っても外の新鮮な空気を吸いながらご飯を食べるのは決して悪い気はしませんし。ハタも今日は久しぶりに外食してきました。家人たっての希望で久しぶりにバーベキューのお店に行ってまいりました。


ザ・アメリカンな面構え。まあ普通に美味しいっす


まあ日本の焼肉みたいにお肉を一枚一枚スライスして丁寧に焼く、みたいなことはアメリカ人には出来ませんが、やはり大きな肉の塊をドーンとローストして調理する、とかはアメリカ人は得意かもしれません。そう言う意味ではアメリカで美味しいものを食べたい、と言う時には中途半端なステーキハウスに行くくらいならこう言うバーベキュー屋さんで丸焼きの肉の塊を切ってもらって食べた方が良いかもしれません。


まあねえ、今は良いんですよ、屋外でお食事。夏っぽいし。暑いのもまあ、夏の良い思い出、みたいな感じで何とか脳内で補正出来ますし。でもねえ、NYって10月末には下手したら雪降りますからね。機嫌よくお外でご飯食べられるのもせいぜいあと一月半くらいですよ。そっから先本当どうすんの?レストランの室内営業再開できるの?それともマイナス9度とかで屋外営業するの?という部分に関しては政治家も専門家もほとんど知らないふり。日本では一時期やたらとクオモNY州知事がもてはやされましたけど、今となってはこいつプレゼン上手なだけで実際は何もやってねー、という感想しかなく。大失敗も大概にしてくださいよ、と。


さらに。屋外営業も色々と問題が出てきたようで。

屋外でお食事してたら、ホームレスに因縁つけられる、ご飯を奪われる、などの事件が多発。ついでに屋外でお食事してるところに車が突っ込んでお客さんが怪我、という事件も。もうこうなってくるとおちおちお外でご飯も食べられません。まさに北斗の拳の世紀末的世界。弱肉強食。まあホームレスが強者なのか、って言われたらその辺は微妙ですが。


まあ実際今の状態だとレストランも屋外営業の為にお店の前の道路を一時的に屋外座席にしているので、まあ、ご飯を食べている場所自体は実質上道路だったりするんですよね。なのでなんだかんだ言ってご飯を食べている1m先くらいを車がバンバン走るわけですよ。日本ならまあ、日本の皆さんは運転ルールをきちんと守られるので、そこまで危険なことはないですが、アメリカ人、マジで交通ルール無視ですしねえ。右折する時とかに一旦停止とかしてる車、見たことないですし。こっちが横断歩道歩いていても普通に突っ込んできますから。なのでこんな路上に座ってたら普通に車が突っ込んでくるのは、まあ予想は出来ますよねえ、と。正直のんびりとご飯が食べられるような状態ではないな、と。せめてなら歩道でご飯は食べさせて欲しい。


これが今のおしゃれNYダイニングの現実ですよー


そしてそこに現れるホームレス。

いや、こっちのホームレスって本当日本のそれとは違って本当ヤバいのが相当数いますからねえ。基本ヤク中かアル中だと思っておいてほぼ間違いありません。まあ、そもそも路上が大変な状態になってる国ですからね、アメリカって。NYあたりはまだマシですが、LAとはマジでヤバい。


例えば。

ある日のことでした。

LAの抜けるような青い空の下、ハタが元気にお散歩していたら、近所の空き地の草むらから歩道に足が2本ニョッキリ出ており、微動だにもしません。あらまた死体かしら?と思ってよく見てみたら酒瓶抱えたホームレスのおっさんでした。めでたしめでたし。


とか。まあ死んでないしなんか幸せそうだし、まあいいか、と思って放置しました。生きてるなら放置してもOKよね?と。LAは気候温暖ですから、放っておいても凍死したりしないですし。


でも。

それよりしばらく前に、ハタが朝ご飯とコーヒーを買いに近所のカフェーに向かって歩いてた時に車と車の間から足が2本ニョッキリ出ていたのを見つけました。で、あれ?泥酔者かしら?と思って遠巻きに見てたら、そのうち警察官がやってきて、


死体でした、と。


生きていると思えば死んでたり、死んでると思えば生きてたり。

世の中って複雑ですね。


LA、割と路上で人がころころ倒れてたり、たまに死んでます。ちなみに近所にいた名物ホームレスのおっさんも結局はヤクの過剰摂取でお亡くなりになり。それが地元のローカルニュースのネタになったりします。こういうのがまあ、徒歩5分圏内でしょっちゅう発生するわけですね。流石にNY生活ではそういうの、あんまりありません。何でだろう、とは思うのですが、何だろう、ヤクの種類でも違うのかしら、と。10年前、LAからNYにきて思った事、それは


わあ❤️ヤク中が少ない!なんて健康的!


って事でしたしねえ(しみじみ)

道端に注射針も落ちてないし。何?すげークリーンじゃんNY!って感動しましたね、ええ。


ただNYで困ることといえば。

夏のホームレスin地下鉄。


なんて言うんですかねえ。豊潤な発酵臭、って言うんですか。チーズ売り場の匂い。ああ、人間も所詮は有機物、長期間寝かせてしまえばここまでのアロマを引き出すことができるのか、と軽く感動してしまうくらいの匂いが電車の中に立ち込めるわけですよ、ええ。正直他のお客さんが逃げ惑います。ほら、あるじゃないですか、アザラシを使った発酵食品。えーっと、そうそう、キビヤックですね。あの辺の発酵食品ももしかしたらこのくらいのアロマを放出するのかしら、と思ってみたり。

まあホームレスは食品ではないですけれども。


あーでもどうですかね。実際NYの方がマシなんでしょうか。ハタが今の鈍臭クイーンズに引っ越す前のブルックリンのアパート。新築だったので建物が完成してしばらくはまだ誰も住んでいなかったのですが、そうすると建物の前にホームレスの巣が出来てましたねえ。なんか毛布と枕とどこかから拾ってきたスナック菓子とかが散乱してて。なんかそれを片付けるのも気の毒で、しばらく放置していたら消えて無くなってしまいましたけど。


あ、やっぱりNYでもたくさん路上に落ちてますね、ホームレスの皆さん。


ただ、まだLAよりはヤク中率は低そう、と言う感じはします。


そういえば今日DIY屋さんに行ったら、向こう側の歩道でなんかダメっぽい白人の若い男が絶叫してましたね。何で叫ぶんですかね。暑いのに元気ですよねえ。まあ日本だったらそんな人がいたら警察呼ばれるとは思うんですけど、こちらではその程度では周りの人間もさして反応しませんし。まああれもおクスリか何かでしょうか。まあおクスリであっても無くてもヤバいことには変わりはないんですけどね。触らぬ神に祟りなし。




とはいえ。人の集いは徐々に増えてきております。


今日からメトロポリタン美術館もオープンして、人数制限した上での観覧が可能になりました。

いやー長かった。っていうかまあ、ハタ、メトロポリタン美術館の会員になったんですけどね。

会員になったら入場料が1年無料になるんで、しょっちゅう行くなら年会費払った方がお得!と、賢い主婦気分で会員になった途端に美術館閉鎖ですよ。おかげで1年のうちの4ヶ月くらいを無駄に消費してしまいました。まあ、それでもまだ8ヶ月くらいは残ってますからねえ。これからまた頑張って見に行きたいと思います。ある意味観光客がいないメトロポリタンでじっくりとマヤ文明の遺物あたりを眺められる、というのはオタ的には大変な幸せの瞬間かもしれませんし、そんなチャンス後にも先にももうないかもしれません。なのでその辺は今後しっかりと利用してみたいと思います。

















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