完全なる飼育(前編)


ということで皆様ご機嫌麗しう。こちらはだいぶ気温が下がってきたニューヨークです。ちょと数日前はついに日中の気温も2度前後にまで下がり、いよいよ奴(冬将軍)がやってきたか、という感じです。最近は足元の寒さをどうカバーするかが最大の関心ごとでありまして。これからやってくるマジ寒シーズン(最低気温マイナス9度)に耐えるべく今パッチを履くか、いやもう少し我慢して体を慣らすべきか、と葛藤しております。個人的には靴下→レッグウォーマー→パッチ+レッグウォーマー、の速やかな移行と進化をいかに進めるか、というのがニューヨークの冬を健康に過ごすコツだと信じて止みません。


ということでニューヨーク。無事にコロナ再び、でございます。今週あたりから全ての学校が休校。

本当これからどうするんでしょう。とはいえ電車に乗ればマスク率はほぼ100%、と、ニューヨークの人たちの意識も半年遅れてようやく日本人と同じレベルになってきましたので、そういう意味では随分気が楽ではあります。


ただねえ。手洗い・消毒系がまだ正直できてません。これに関しては本当にもうなんで?というくらいやってなさそう。一応レストランも営業は再開しているのですが、まあ、中華や和食のようにある程度お箸を使って食べるものであれば多少手が清潔でなくてもなんとかなる気がしますが、アメリカの食事って3回に2回は手掴み、ですからねえ。アメリカ人の大好きなピザ、フライドチキン、ハンバーガー、サンドイッチ、どれも基本手掴み。アメリカ人って実はナイフとフォーク、使わないでしょ?っていうくらい手掴み。インド人を馬鹿にできませんよ、あなたたち。っていうかシンガポールで観察してた限りではインド人の方がよほど綺麗に手を洗ってます。

で、こちらが手をきれいにしたくてもおしぼり一つ貰えるわけでもなく。これが超絶気になる。っていうか衛生観念低くね?といつも思います。いい加減ニューヨーク市もグダグダやってないでおしぼりの導入をするだけでだいぶ感染率抑えられるんじゃねーの?と。でもまあ現時点でニューヨーク市長も州知事も筋金入りの無能っぽいので、まあ無理かな、と。

マジ無能


ということで。このコロナ禍。相変わらず大して出来ることがあるわけでもなく。家人も本来なら今時期はやれ見本市だのあの国から依頼が来たので1週間ほど行って来るわ、と割と忙しくあちこちを飛び回る季節ですが。いやあ、本来は結構忙しい人なんですけどねえ。3月もコロナが流行る直前までトルコとかブラジルに出張する予定だったんですけど、それも見事にキャンセル。そして当然今年は見本市などは全部キャンセル、そこで行われる勉強会はオンライン、今となっては海外への出張なんてそもそももってのほか、ということで珍しくニューヨークに閉じこもっているわけですが。


さらに。

そこにお引っ越し&事務所の引っ越しがありまして。しかも住んでいる場所と仕事をする場所が同じ、ということで元来仕事以外では出不精である家人はついに篭城状態に入りました。歩くのはアパートの部屋から事務所のある1階へと通じる廊下を歩くだけ、という状態。外に出るのは近所のスタバにサンドイッチを買いに行く為に10分ほど。ただでさえ重症のオタで運動が好きではない家人がさらに閉じこもると、これは流石に健康に良くない。これはまずいぞ、と。


ただハタには秘策がありました。

これを家人にぶつければ全て解決するであろう、秘策中の秘策。

そう、犬です。

倒錯の極み


もともと実家では家族4人に犬が6匹いたという家人のご実家。要するに生まれてこの方ずっと犬ラバー。とりあえず近所を散歩している犬とすれ違ったらとりあえず謎の奇声をあげて犬に挨拶をする、という限りなく不審者に近い行為を繰り出す家人ですが、そんなに犬好きならこいつに犬をあてがえば全部解決するんじゃね?と。犬だったら毎日散歩が必要ですしねえ。犬が家人を散歩に連れて行ってくれますし。これだけでもかなり健康的。そして犬はなんだかんだ言ってもそれなりに人の言うことを分かったような顔をして聞いてくれますから。一人でパソコンに向かって作業している家人もとりあえず暇な時には犬向かって語ってくれてたらこちらも気が楽、と言うものです。


ということで家人を説得しにかかったハタ。

もともと家人は犬が飼いたい人。ただ今まで住んでいたアパートでは飼ったとしても小型犬がせいぜい、ということで家人的にはオッケーが出せなかったようです。「おっきい犬はでっかい愛」が家人の口癖。小さい犬では物足りない、と。


まあ、ありがたいことに今住んでいるアパートは前住んでいた場所からすると随分と広くなりましたので、犬を飼うにしてもそれなりにスペースができた、と。そして近所には歩いて5分ほどのところにドッグランもあり、公園などもあるので比較的に散歩はさせやすい環境。なので旦那、飼うなら今ですよ、ぐへへ、と耳元で囁き続けて数ヶ月。家人もようやく決心したようで、11月に入り本格的に犬探しが始まりました。


とはいえ。


犬も色々。飼育崩壊してしまった犬を引き取る方法もあれば、子犬を入手する方法もあります。ハタ的にはまあ家人の世話をしてくれる犬だったらなんでもいい、という感じではあったのですが、

前々から飼うなら黒い犬で、もし長毛種だったら名前は「スラッシュ」か「リッチー」と勝手に決めておりました。

これでニヤッとする人がいたらその人はヘビメタさん。要するにウケ狙い超適当。

こういう犬いますよね。コッカー・スパニエルとか



一方ハタの適当さとは全く違い、家人はもう少し真面目に考えておりましたので、ちゃんと犬種なども色々比較した上で、キャバリエとプードルのミックス、キャバプーという犬種を選出。




何そのキャバ嬢+プー太郎みたいな名前


と心の中で思っていたのですが、まあ吠えない大人しい賢い毛が抜けない、という、割といいとこ取りの犬種だそうで。まあそれだったらそれはそれで現実的ですね、ということで、その犬種を中心にさがしてみますか、ということに。最近こちらで流行ってるらしいんですよ、なんちゃらプー。基本はプードルを掛け合わせることによって抜け毛を抑えるという効果を期待しているようですね。ただ正直流行りすぎてて若干食傷気味なのも事実。もうそこら中にプーの血を受け継ぐものたちが歩いてて、まあ、新鮮味には欠ける、というのは否定できません。だったらその中でも黒いキャバプーで差異化を図りましょう!という戦略に。


ということでここ数週間でマンハッタン内のペットショップを回ること数件。

結論。


微妙。


うーん、やっぱり殿様商売っていうんですか?なんかねえ、とりあえず飛ぶように売れるらしいんですね、クリスマス前は。なので、基本的には「ぁあ?犬が欲しいなら売ってあげても良くってよ。毎週水曜日が売り出し日だから朝からうちの店に並んでね。あ、どの犬が来るかは当日まで分かんないから。キャバプー?人気だから取り合いねー。頑張って取り合いに参加してみたら?」みたいな態度で。まあ運命の出会いを求めて毎週そこに並ぶ人もいるんだろうあ、とは思うんですけど。ハタも家人もそこまでマメじゃないんでねえ。結局マンハッタンのペットショップに問い合わせても、ちゃんと返事してくれたお店、ゼロ。ま、問合せする側も飼う気もないのに偉そうな、変なのが多いんだとは思うんですけどねそれにしてもねえ。


まあこれだったらまだオンラインで各地のブリーダーさんに連絡とった方がよほど早いかもねえ、と話をしていたのですが。でもまあ一度ちょっと初心に戻って考え直してみましょうか、と言いながらニューヨーク郊外にある、もうちょっと他のペットショップをオンラインで見てみたりしまして。そうしましたら。


あれ?キャバプーじゃなくてもこれで良くね?という犬種もあるよね、ということに改めて気が付きまして。別にキャバプーが好きで死んじゃうほどの篤い信仰を持っているわけでもないので、多宗派に改宗してもいいよね?と。だいたいこういうタイプってきっと自分が可愛いって分かってるタイプ何それ超ムカつく可愛いだけで世渡りしやがって(犬に嫉妬)。なんだったら別にプーだけでいいじゃない、と。やや大きい目のスタンダード・プードルとかでも良いのよね?と。ということで色々もう一度調べてみた結果、家人の目にかなう犬種が出てきました。しかも運良くニューヨーク近郊で入手可能。だったらもう見に行ってみるしかない、ということで。


行ってきました。


そこには阿鼻叫喚の犬地獄が!

後編に続く















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