と言う事で皆様ご機嫌麗しう。
日本はお盆シーズン、そして台風が通過したそうで色々とご先祖様のお迎えでお忙しかったり雨に濡れたりと大変だったかと思います。
お疲れ様でした。
こちらは無事にアリゾナより帰ってまいりまして、しばらく家人共々軽く抜け殻になっておりました。とは言え今回参加したのはあくまでも家人の父上のお別れ会。ご遺体は献体に出されたので、ご遺骨が帰ってくるのはまだ先。
つまりお葬式は全く行われていません。
あれですかね、これって文化的な違いなんですかね?それとも単に家人のご家族がそう言うことはあまり気にしないタイプのご家庭なんでしょうか。その辺がどうも分かりませんが、やはり日本人としてはお葬式もないまま半年以上放置、というのはなんだか気分的に色々とあれ。まあ家人の父上が「迷う」という発想自体が非常に仏教的なものであって、キリスト教的な世界観に生きている人たちからしたら余計なお世話なのかもしれませんが、やっぱりお亡くなりになってそのまま半年何にもなし、と言うのはこちらかするとどうも居心地が悪い感じがします。なので家人に許可を得て家人の父上の写真にとりあえず水とお菓子をしばらくお供えすることにしました。まあ気は心、と言うことで。
しかしアメリカのお別れ会。本式のお葬式とは違うものの、一応は親類縁者が集う「公式」の場。ぶっちゃけハタは悩みました。
何着ていけばいいんでしょうか?
家人に聞いてみましたが、「具体的にはよくわからんけど多分大丈夫!」みたいな答えをもらったので、これはやばいぞ、と。この人の言う事を信じてはいけない、というは野生の勘でわかります。なのでインターネットで調べてみました。そしたら
●地味なジャケットが望ましい(黒でなくても良い。グレー、濃紺など)
●ジーパン禁止、半袖シャツ禁止
●ネクタイも地味なものを
●スニーカーは避ける
くらいのことが書いてありましたので、まあこのラインは維持しようか、と。そう考えると足りないものがいくつかあるのでアリゾナに出発する前日に慌てて買い揃えました。
メキシコではもはや国民食と言われるまるちゃんのカップヌードル。味もメキシカンです。
で、お別れ会当日。会場に行きましたら。総勢60人ほどの人がレストランに集まりました。
で、皆さんの出で立ちを眺めたわけですよ。そうしましたら。
おいこらおっさんどもジーンズ履いとるやんけ!
そこのおっさんに至ってはアロハや!っていうかそのカウボーイハットはどう言うことや!
エアコンが効いているとは言え外は40度近いアリゾナで黒のジャケットなんか着てるのはハタだけでした。まあ女性の方は黒い服をお召しの方が何人かおられましたが、それでもかなりカジュアルで。まあアリゾナですし。暑いですよね、そうですよね。男性陣も同等カジュアルでしたが、まあそれでも流石に短パンの人はいませんでした。どうやら短パンというのはジーンズよりもダメ、ということのようですね。勉強になります。ちなみに家人の姪っ子の娘さんがバービー人形を持ってきていたのですが、なぜかバービーさんの服が脱がされており、堂々とパンツ一丁でお別れ会に参加されていたので、思わずテーブルのナプキンで簡易スカートを作ってつけておきました。わー、コムデギャルソンみたいー、みたいな。
家人は日本で言うところの喪主に当たる立場だったので、「会場でスピーチがあるといけないから」とスピーチ原稿を書いて会場に挑みましたが、みんなビュッフェの肉食うのに忙しくてスピーチなんかする暇もなく。あっと言う間に2時間が終わりました。まあそれでも遠縁の親戚の皆さんがお互い久しぶりに顔を合わせて楽しくお話をされていたようなので、まああれはあれでよかったのかな、と。
そんな昔話の中で興味深い内容のものが一つありました。家人の父上から測量技術を習ったという元同僚の方。その方は後にベトナム戦争の際に兵士として出征したそうですが、測量ができるという理由で特別の部隊に入り、そのおかげで戦闘の最前線に行かずに済み、命拾いしたとのこと。そんなちょっとほろ苦くもええ話もあり。人生いろいろ、と島倉千代子が心の中で歌います。
でもやっぱりお葬式終わってないんですよね。
と言うことでしばらく父上の写真に水とお菓子は備えないとなんか落ち着きが悪いハタでした。
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