みなさまご機嫌麗しう。いかがお過ごしでしょうか。
先日家人と用事がありウォール街の辺りにまで出かけて行きました。ウォール街と言えば金融の街というイメージですが、同時にマンハッタンの端っこ、川縁に位置しておりまして、近代的なビルのすぐ脇に古めかしいフェリー乗り場があったのですが、最近綺麗に再開発され、ヒップでおしゃれな感じに仕上がって戻って来ました。埠頭からビル街を振り返るとこんな風景が広がっております。さすが大都会ニューヨーク。おしゃれですね。そしてそんなハタの生活も素敵な暮らしです。
まあ皆さんもう分かっていらっしゃるとは思うんですけど、
こっから先はもうおしゃれでもなんでもないですからね。
先日ハタの中高生時代のお話を書いたら皆さんこっそりと読んでいただいていたようで。
皆さん、お好きですね。まあブログを書き始めた頃から一部の方から熱狂的に支持していただいているようなので、基本この路線で行くつもりなんですけど。もういいですよね?他人のおしゃれ日記とかほんとどうでもいい。そう思いません?ハタはどうでもいいです。
でね、いくつか思い出したことがあったんですね。中高生時代のお話。
最近ハタも耄碌しているのでうっかりすると明日辺りには召されてるかもしれません。だからうっかり召される前に自分の体験をこのネットの海に放流しておくのもいいかな、と思いまして。
まあハタの高校時代の趣味といえば新興宗教観察と裏山のゴミ漁りだったんですけど。
今から考えても我ながらなかなか尖った趣味してるなあ、としみじみします。10代の頃から他人の人生の裏を隙間から覗くのが大好き。
そもそも綺麗事が大嫌いなんですよね、多分。だから世の中の汚くて醜い部分を見るとなんか安心するんですね。ああ、皆んなこんな醜いんだ、って。おそらく夜逃げであろうと思われる不法投棄されたゴミや大量に放棄された幼女の写真雑誌の山を目にして「ああ、こんな平和な街にこんなおかしな欲望を持った変態がいるんだなあ」と思うだけで世界が楽しくなりました。
都市近郊のどこにでもある街の山の裏には、その街に住む人が抱えている心の奥の欲望が捨てられているのです。普段は真人間のように暮らしているこの街の誰かが、誰にも見せられない欲望をこっそりとこの砂利道の雑木林に捨ててゆく。都市近郊の住宅街のさして面白くもない風景が表の顔なら、この裏山のゴミはその住人の本当の素顔です。ハタはこの取り繕ったような真面目な顔の裏にある、本当の素顔を見に行くのが好きでした。
なので定期的に近所の丘を一つ越えた、砂利採取場に向かう途中の雑木林をよくチャリで走ってました。その時はちょうど梅雨が開けてしばらくして、夏休みが始まった頃だったと記憶しています。右手に鉄線で区切られた空き地がしばらく続きます。むわっとする夏の雑草の匂いを嗅ぎながら、チャリを漕いで走ります。視界の右側には夏の瑞々しい緑が映ります。が、瞬間そこに白いものが視界を通り抜けて行きました。
あれ?なんだろう、とハタは思いました。10代とはいえ既にもう何度も裏山で割とダメなものを発見し続けている謎の玄人です。瞬時にハタのレーダーが反応したようです。もしかしたら目があった、と言っても良いのかもしれません。少し自転車で行きすぎたのですが、Uターンしてその場所に戻り、改めてよく見てみました。夏のむわっとした湿度、そして砂利道の埃、夏草の爽やかな緑が目の前に広がっていましたが、背の高い雑草の向こうに、確かに白いものがありました。ハタは自転車を止めてその空き地に近づきました。一応鉄線で区切ってありますが、単に雑木林と道路を区切るだけのもののようで、私有地ではなさそうです。そこで思い切ってそこをくぐり抜け、白いものを目指して進みました。近づくと、その白いものはどちらかというと肌の色に近く、そして細長い形のものがゴロンと地面に横に置いてある感じでした。そしてハタが草むらを踏みしめ一歩一歩近づけば近づくほど、それは何かの形に近づいて行きました。
そう、人間の形に。
人が空き地で死んでいる。
心臓が止まるかと思いました。目の前に、うつ伏せになって、大の字になって人が死んでいる。ハタはとんでもないものを発見してしまいました。いくら裏山のヤバいものを見に行くのが好き、とは言っても流石に死体はビビります。でも視界の先にあるのは明らかに人間の形をしたもの、かつて人間であったものです。もう犯罪の匂いしかしない。家に帰ったら警察に電話しないといけない、と思いつつここは心を落ち着けてゆっくりとその死体に近づきます。人間の死体なんてそうそう見られませんよ?まして犯罪に巻き込まれた現場が見られるなんてそうそうないですよ?ハタは恐ろしさと猛烈な興味とが入り混じった状態でそれに近づきました。
どうやらその死体は女性のようでした。一糸まとわぬ姿で、うつ伏せで夏草の間に倒れています。死体は死後硬直が始まっているのか、まるで全身がこわばったかのようにまっすぐです。髪は金髪。外国人のように見えました。あの当時、バブルの好景気の頃でしたから、ロシア辺りから出稼ぎに来て何かの犯罪に巻き込まれたのだろうか、と思いました。でも金髪、、、、なんで金髪、、、、あれ?
うわーめっちゃ精巧なダッチワイフやー
ほら、世間でいうダッチワイフって空気入れて膨らませるだけじゃないですか?顔も全部ビニールで膨らむようになってて。でもこの人は違ったんです。顔だけ精巧なマネキンで、体だけが空気で膨らませるようになってるんですよ。体の部分も単なるビニール素材じゃなくって、ゴム素材に肌色の布を密着させたすごく丁寧な作りで。あんなの後にも先にもあの時しか見たことがありません。
っていうか空き地に捨てんなよ紛らわしいわ(怒)
普通ゴミでは出せなかったんでしょうね、、、、。
まあ出せませんよねえ、実際、、、
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