ということでロサンゼルス。
みなさんどんなイメージをお持ちでしょうか。ハタのイメージは
「海岸沿いの歩道で金髪のお姉さんが白いタンクトップでローラースケートしてる」
という大変に雑なイメージしか持っておりませんでした。だって、テレビでもロサンゼルス、って言ったらなんかハリウッド界隈の有名人の手形の並んでるエリアと、だいたい金髪のローラースケートくらいしか出てこないじゃないですか?
サンタモニカ(地域名)かサンタモニカ(通りの名前)のどっちや!
サンタモニカ通りは車で走ったら1時間あるわ(LA在住者あるある)
でまあ、日本人が昔のテレビで見てきたようなLAライフそのまんまをまさに満喫!な感じで頑張っておられるユーチューバーさんも実際にいらっしゃるようですし、そりゃこんなのだけ見てたら日本人のロサンゼルス幻想は日増しに肥大していくわなあ、と。実際楽しそうに見えますしねえ。バーベキューしてサーフィンして、本当人生エンジョイ、って感じですかぁ(半疑問形)?
しかしハタの目は誤魔化せませんよ。背景に映ったお店で分かっちゃった(笑)。
あなたトーランスの人ですね。(指でびしっと指す)
トーランスとはアメリカ最大の日本人街。風景が西海岸なだけで何から何まで日本と同じ。日本語だけで1日安全に不自由なく暮らせる日本の植民地に住んでて何がLA郊外在住だか、そもそもトーランスはLAじゃねーよ、とLA在住邦人が全力でつっこむポイントですね。この人たち、実は本当のLAなんて大してご存知ありません。だって実質上日本に住んでるのと同じだしハリウッドは遠いし。サンタモニカとかマンハッタンビーチで動画撮ってるけどあんな金持ちエリアに住めるご身分でもないでしょ(意地悪) さあ正直に私はトーランス在住だと白状しなさい!どうせトーランスのさぬきの里でいつも旨いうどん食ってるんだろうが!この贅沢者め!羨ましい(号泣)
閑話休題。
でもまあ同時に、「まさかねえ、忍者じゃあるまいし、ああいうのって基本的には作られたイメージでしょ?スシハラキリゲイシャみたいな」という思いもありました。流石にあれは作られたイメージだろう、と。
でまあ、サンタモニカ行ってみたら。
あれ、実在しました。
いやあ本当に実在すると思ってませんでしたねえ、まさか。本当にいるの、海岸沿いの歩道で金髪のお姉さんが白いタンクトップでローラースケートしてるのが。初めて見たときにあんな仕込みのような映像がまさか本当だったとは!と衝撃を隠せませんでした。そしてちょっと盛り上がって、同時に凹みました。「うわぁ(どん引き)」的な。
ただ、歩道の両脇にずらっとホームレスがトドのように寝転がってるとは流石に想像しておりませんでしたが。そうねえ、ロサンゼルス、西の端だし。東から西にずっと移動したら最終的にはサンタモニカの海岸で足止め。目の前は海。もうこれ以上は進めないけど別に寒さに凍えるわけでもなし、雨に濡れるわけでもなし、で仕方ないから芝生の上で寝転がっとこうか、と。まあ分からんでもない。でもここは地域的には観光スポットかつお金持ちエリアなんですよね。だから住んでる人はもうそれこそおセレブ様のような暮らしをされてるわけで。当然白いタンクトップの一つでも着て走ろうか、という気にもなるんでしょうけど、結果的には、ホームレスの終着駅(さいはて、と読め)を走ることになるわけですね、ええ。輝く青い海に青い空、緑の芝生の上にホームレス。でもそれを見ないようにしておしゃれでハイソなセレブ生活。毎回あの辺行くと虚栄と現実の落差でひたすら切ない気分になります。
まあもうサンタモニカの話はいいですかね。桜田淳子さんありがとうございました。
事実こういう風光明媚な場所は海側のほんの一地域。実際は乾いた砂漠が広がっております。
実際車で走ってみるとこんな風景です。ロサンゼルス自体は非常に平たい平地ですが、その周りを山が囲んでおり、ちょっと市街地を離れたら基本こんな感じです。
砂漠気候なので大きな木は殆ど生えず、かなり荒涼とした感じです。そして毎年起こる山火事であっという間に黒焦げ。
日本の常に緑に覆われた山を見慣れていると結構びっくりな光景ですが、それでもまあ草木が生えてるだけアリゾナよりはマシか、と言う気もします。まあこれも住んでしまえば見慣れてしまいますが。
でまあ、市街地に入ってしまったらこんな感じになります。
まあヤシの木もあって空も青いけど、おしゃれな西海岸、って言うよりかは実質英語が通じるメキシコですね。住んでいる方もメキシコ系の方が圧倒的に多い。人口比率で言うともう白人系よりもメキシコ系の方が多いのかな?と言う感じ。まあロサンゼルス自体が元々メキシコから割譲された地域ですしねえ。当たり前といえば当たり前。実際英語よりもスペイン語喋れた方が生活には便利だと思います。マジで。実際住んでいるとスペイン語が常に目に入りますので、否が応でもある程度簡単なスペイン語の単語はわかるようになります。あ、polloは鶏かー、とか。
(こう言うところに日本人は殆ど住んでいませんが、ハタはひっそり住んでおりました。どこに行っても超アウェイ)
ま、ロサンゼルスってだだっ広い割には観光エリアは限られてるんですよねえ。観光客は上の日本人ユーチューバーみたいに海側の狭い地域に殆どいて、あとはユニバーサルスタジオとディズニーランド行くくらい。リアルなロサンゼルスは通過点でしかなく、殆どの観光客はこう言うロサンゼルスの大半を占める光景は見ないで終わるんだよなあ、と。正直もったいない気がしますね。日本人にとって本当の異文は海側のサンタモニカではなく、内陸部のリアルなロサンゼルスの方にあるわけですし。
でもまあただそれが楽しいか、と言われたら、まあ、どうかな、と。場所によっては本当空気荒んでますからねえ。昔知人の娘さんとお友達のお二人が大学の卒業旅行でロサンゼルスに来られた際に、「じゃあ、せっかくだし観光客が行かない場所をツアーして差し上げましょう!」って言うことでロサンゼルスのダウンタウンをぐるっとツアーしたたんですが、
途中で泣いちゃいました。
怖かったそうで。
安全なところしか行かなかったんですけどねえ、ダウンタウン(遠い目)。
本気で怖いところはあの通りからもうちょっと行ったあの辺。
あの辺。
まあでも分からないわけじゃないんですよ。ハタも初めてロサンゼルスに来た時は、最初の1週間は怖くて外に出られませんでしたし。
実際その場所はロサンゼルスの中ではかなり安全な部類に入る地域だったんですけど、やっぱりそれでも日本とは空気感が違いますしねえ。なんか感じるんですよね、野生の勘で。空気がヒリヒリしてるって言うか。ちなみに日本人観光客が行くサンタモニカとかトーランスあたりはこの荒んだ空気感はかなり薄いです。だからあの辺だけ見てロサンゼルスを知った気になっちゃダメなんですよ(力説)
夜小さな路地を一人で歩いたりするとギャングの抗争とかに巻き込まれて大変な事になるので良い子は9時以降夜道を歩いてはいけません(割とマジで)
でまあ、海側の煌びやかないかにも西海岸ライフと内陸のリアルで若干荒んだ環境、どっち選びますか?って言われたらまあハタは内陸の方ですかね。だって海側つまんないし。綺麗な建物がずらっと並んでてお金持ちがワイン傾けておしゃれにお食事してるけど、所詮は成金ごっこでしょ?あの辺で食ったもんで旨かった記憶がない。ショッピングっつったって別に本当にいいお店あるわけじゃないし。あっても極度乾燥とかあの辺の凡庸なお店ばっかりでさして買いたいものもない。だったら夜道をこわごわ歩いてでもいいから路上のメキシカンのお兄ちゃんたちがやってるタコスのトラックで美味しいタコスを買って立ち食いしてた方がよっぽど楽しいですしねえ。あれこそ異文化体験ですよ。
まあそう考えるとなんだかんだ文句を言いながらも日本人コミュニティからかなり距離を置いてハリウッド近郊にしばらく住むことができたのはある意味幸運ともいえます。確かに不便なこと、めんどくさい事も山ほどありましたが、海側にいる限りでは絶対に見えてこないリアルなロサンゼルスの光景を目にすることができたわけですし。その辺は本当に貴重な体験をさせていただいたと思います。ヤク中とかアル中とかヤク中とかアル中とか。
だからと言って「観光客の皆さん、ぜひ観光ルートを外れてみくださいね!」とかは言えないところが辛いところ。
迷い込んだ場所によっては「今すぐ走ってそこから逃げて!」って叫ばないといけない場所だってあるし(マジで)。
一番いいのは
実際に住んで色々体験してみて❣️
そしてメキシコ人の路上アイスクリーム売りのおっちゃんに「ムーチョスグラシアスアミーゴ」って言われてみて!結構嬉しいから❣️
ってことですかねえ(遠い目)
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