あげまじでおめでどうございまず!
と言うことで好事家および珍盤愛好家のマストアイテム、ポーツマス・シンフォニアの皆様の演奏で見事に2020年の幕開けを迎えました!いやあ見事な明けっぷりですね。
とか言いながらこれを書いているのはニューヨーク時間の30日夜。全然新年じゃありませんが、日本の皆様はこの段階ですでに大晦日のお昼すぎ。ニューヨークと日本では現在およそ14時間の時差がありますので、うかうかしていると日本のお正月はこちらが大晦日で呑気におせち料理の算段をしている頃にはもう年明けを迎えているわけです。日本ではお正月は年に一度の大イベントでとても大切なものですから、やっぱりこうなんと言うか一体感がありますが、アメリカではもうすでにクリスマスという一大イベントを繰り広げたあとなので我々在米邦人が本気でお正月を祝う頃になれば周りはもうお酒も抜けてテンションだだ下がり。なので基本アメリカ国内において我々在米邦人がお正月気分を味わうためには相当な自助努力が必要です。
近所のお店の猫店員。この後思いっきり猫パンチされました。猫もラテン気質。
まあほんと一昨年くらいまでのお正月はほぼシンガポールで迎えておりましたので、暑い中お正月気分という感じもなかなか演出できず、正直ここしばらくお正月というものを体験した記憶がありません。まあシンガポールもニューヨークも、国際都市であることに変わりはないので、本気でお正月気分を味わおう、と思えばお金を握りしめて日本料理屋にでも行けば良いのですが、いかんせんハタは貧乏性でして。毎年毎年在米および在星(在シンガポール、の意味)の邦人用のフリーペーパーなどで「お正月特別メニュー」などを横目に見ながら「頼んでみたいけど、おせちに3万は払えへんわー」などと思いながら過ごしておりました。
で、今年もひと月ほど前からニューヨークの日本料理屋さんのおせちの予約情報などを調べてはいたのですが、やはりなんだか貧乏性の性が抜けないわけですね。高い。その時ふと思ったわけです。あ、今年はちょっとおせち頑張ってみるか、と。まあ、作ればいいんですよね。
日本食のスーパーに行けばこの時期なら黒豆があるし、小豆もある。レンコンもまあ中華街に行けば確実にあるし、牛蒡も日本食スーパーで手に入る。エビくらいなら近所のスーパーにあるし、、、、と考えていくと、まあおせち料理に入っているものの中から数種類はなんとかなりそう。そこにスモークサーモンでも加えたら案外自助努力のおせちとしては上出来ではないか、と。
スモークサーモン。実は前から行ってみたい場所がありました。スモークサーモンの燻製工場。本来なら業務用の工場なので一般人は入れないのですが、毎週金曜日の朝だけ一般のお客さん相手にスモークサーモンを売ってくれるのです。せっかくのお正月、自助努力で盛り上げると決めたからには行ってみましょう、燻製工場。人生初めての燻製工場。なんていうんでしょうか、小学校の時に行ったヤマザキパンの工場見学みたいなワクワク感。
ということで金曜日に朝一で起きてそのままバスに乗って目的地へ。グリーンポイントと呼ばれる地域に向かいます。実はこの辺はポーランド移民の多い場所で、東欧の文化の香りが色濃く残る地域でして。この辺に住んでいる知人情報によると肉屋で作ってる自家製ベーコンやソーセージがやたらと旨い、とのこと。ひき肉なんかも結構美味しいらしく、一度知人と餃子を作った時にはわざわざこの辺のお肉屋さんで挽いてもらったお肉を持ってきてもらったことがありましたが、確かに美味しかった記憶があります。
途中警察の敷地前にクリスマスツリーが飾ってあり、ああ、警察もクリスマスをお祝いするのだなあ、とほっこりした気分になりましたが、
このご時世にこれはどうかと思うぞNYPD。
まあ多分中身は空、だと思いたい。
どんどんと倉庫の多い方向に向かって行けば工場に到着。
まあニューヨークに住んでおられる方なら必ず1度は見たことがあるスモークサーモンの会社ですね。スモークサーモンも良いですが、ここの会社で作ってるヘリング(ニシン)の酢漬けが美味しいんですよね。じゃがいものサラダとかに混ぜるといい感じに美味しいです。
特に何かの看板が立っているわけでもなく、ぱっと見どこから入るのかわかりませんでしたので、とりあえずシャッターの開いているところから入ります。
こんな感じでとりあえず並びます。奥の方には数種類のスモークサーモンの他に同じくマスの燻製などもありました。左の冷凍庫にはこちらでは珍しいイクラなども売っていました。スモークサーモンも黒胡椒をまぶしたもの、乾燥したハーブをまぶしたもの、タイのスイートチリソースをかけたもの、と何種類かありましたが、今回はとりあえず一番シンプルに、ということでただスモークしただけのものをチョイス。お値段もスーパーで売っている値段よりも3〜4割ほどお安い?という感じ。これはいい感じにお得です。自宅に戻ってからちょっとだけ味見してみましたが、やはり作りたてなのか燻製の香りとサーモンの身のしっとり感がスーパーで売っているのとは全く違う感じで、おっ、これはいいぞ、と。時々行って買う価値はあるな、という感じでした。
この辺で日本人のご家族連れをみることはそうそうないのですが、さすがみなさんよくご存知でいらっしゃる。結構な数の日本人の家族連れがお買い物に来られておりました。まあそうですよね、お正月だし、なんかこういうもの、食べたいですよね、と。そしてそれよりも数が多いユダヤ系のお客さん。きっとスモークサーモンにここまでこだわりを持つのは日本人とユダヤ人くらいでしょう。
理由はよく知らないのですが、ユダヤ系の方は結構スモークサーモンをお召し上がりになるようで。ニューヨーク名物のベーグルもクリームチーズにスモークサーモン、というのが定番ですが、これも元々はユダヤ系の方が日曜日に食べる習慣だったようです。ユダヤと日本人の共通点がこんなところにも。まさに日ユ同祖論ですね。失われた10支族の末裔が日本にやってきてイエス日本にやってきてたんですよそうなんですよ青森のイエスの墓はそれを証明しているんですよ聞いてるんですかねえ聞いてるんですか
ということで自助努力のお正月は果たしてハタの元に無事にやって来るのか?
それはまだハタにもわかりません。だってこれを書いてるの30日だし!
0コメント